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nemesis

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nemesis:《単数形で》《文》天罰(を科す人[もの])、因果応報(による凋落);(勝ち目がない)強敵。《N-》《ギ神》ネメシス《因果応報・復讐の女神》
画像出典:https://www.stockfreeimages.com/8459084/Chess-knights.html
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nemesis n. Someone’s nemesis is his downfall or undoing.




It can also denote his unbeatable rival. Sometimes all goes well at college until the oral examination; that can be your nemesis. Even if rehearsals proceed smoothly, first-night stage fright can sometimes be an actor’s nemesis. Jimmy Connors came close to victory at Wimbledon several times, but was always stopped by his nemesis, Bjorn Borg. Nemesis was the classical goddess of retribution, so called from the Greek verb nemein, meaning “to dispense (justice).”

1000 most important words

ある人のnemesisとはその人の破滅(のもと)のことです。その人が打ち負かすことのできない敵をさすこともあります。時おり大学ですべてが好成績でも、口述試験まで;口述試験は強敵(nemesis)の可能性があります。たとえリハーサルの進行が順調であっても初日の舞台の恐怖心は俳優にとって時に手ごわい敵(nemesis)になりえます。ウインブルドンでジミー・コナーズは何度も優勝寸前にまで行きましたがいつもコナーズの歯が立たない相手(nemesis)であるビョルン・ボルグに優勝を阻まれました(※1)。Nemesisはギリシア・ローマの応報の女神であり(※2)、「to dispense(justice)((正義を)施す)」を意味するギリシャ語の動詞nemeinからこう呼ばれました。


downfall:転落、衰退、没落、破滅、崩壊。《しばしばone’s ~》転落[衰退]の原因[もと]。《通例複数形で》(雨・雪などの)大降り
undoing:《単数形で》《one’s ~》破滅[零落](の原因)。元どおりにすること、取り消し
unbeatable:打ち負かす[超える]ことのできない、無敵の;最上[最良]の、(最も)優れた
oral examination:口述試験

fright:《単数形で》(突然で一時的な)激しい恐怖、(ぎょっとするような)恐れ(《類》突然ぎょっとする(通例すぐに消える恐怖。take fright at a roll of thunder雷鳴に一瞬おびえる))。《通例a ~》《口》(ぞっとするような)醜い[異様な]人[もの]

retribution:《単数形で》(当然の)罰、返報、天罰;(悪事の)報い。《宗》(来世での)応報(《類》文語的な語で、ふつう神の手など人間を超えた力によって悪に対して下される罰、応報、天罰)

dispense:〈他〉《堅》~を〈~に〉分配する、~を〈多くの人に〉施す〈to〉。(販売機が)(品物)を出す、販売する。(薬)を調合する、投与する。(法律など)を執行する (dispense justice裁判を行う)。〈自〉《カト》特免する


(※1)
http://dic.nicovideo.jp/a/%E3%83%93%E3%83%A8%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%9C%E3%83%AB%E3%82%B0
「ビヨン・ボルグはスウェーデンの元テニス選手である。ウィンブルドンと全仏オープンという芝と土の両方で強さを発揮したため、いまだに史上最強の声がある選手。」
「70年代から80年代初頭にかけて活躍した大選手。ウィンブルドン5連覇、全仏オープンでは4連覇含む6回優勝と、芝と土という相反する環境で圧倒的な強さを見せた。全米オープンでも4回決勝に進出したが、70年代はジミー・コナーズ、80年代はジョン・マッケンローのアメリカコンビに阻まれ準優勝に終わっている。」
「トップスピンを使ったストロークを武器に、特にクレーコートで圧倒的な強さを見せた。クレーでのマッチ勝率はラファエル・ナダルが現れるまで歴代1位だった。トップスピンが標準的に使われ始めたのはボルグ以降だと言われている。後の選手のプレイスタイルに影響を与えたと言う点でコナーズと並んで非常に重要な選手。一方1980年、1981年のウィンブルドン決勝でのプレイを観てみると意外にもかなりの割合でネットに出ていることが判る。サーブ&ボレーも多用しており、ラケット性能が悪かった当時、芝ではネットに出ることが必須だったことが伺える。サーブもそこそこ強力で得意ショット以外でも穴が少なく、非常にオールラウンドな選手だったようだ。」

(※1982年(この本の出版年)までのウィンブルドンの成績抜粋)
「ウィンブルドン優勝5回(1976年~1980年:当時のオープン化後最多記録、後にピート・サンプラス、フェデラーが更新)」

(1982年時点でボルグはコナーズのウインブルドンでのかなわない相手(nemesis)といえます。しかしコナーズもすごく強い選手でした。出版年1982年にはボルグを破った模様です↓)

http://dic.nicovideo.jp/a/%E3%82%B8%E3%83%9F%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%82%B3%E3%83%8A%E3%83%BC%E3%82%BA
「ジミー・コナーズ」
「1970年代における男子テニス界最強選手。74年にATPランキング成立後3代目のNo1選手となっている。長期にわたって1位を維持しており、ATPの歴史における最初の最強選手といってよいだろう。当時歴代最長の160週連続1位在位を含め、70年代終わりごろまでビヨン・ボルグを抑えてトップに君臨していた。(中略)1979年から81年まで四大大会決勝進出が無く、やや影が薄まっていたが、1982年にウィンブルドン、全米オープンでまさかの復活優勝。翌83年にかけてジョン・マッケンロー、イワン・レンドルらと激しくランキング1位を争っている。ランキング1位は83年6月最終週付、四大大会決勝は84年のウィンブルドンが最後となった。」
「彼のプレイスタイルの特徴は何と言っても攻撃的な両手打ちバックハンドにある。それまでの両手打ちバックハンドは非力な女子選手が力負けしないために使うものという認識だったらしい。非力でない選手が使えば当然強いショットを打てることを体現したのがコナーズである。現代では両手打ちバックハンドが主流になっているが、その流れを最初に作った選手と言える。彼の両手打ちバックハンドはフラット系のショットをライジング気味に叩くことで、速いタイミングで角度を付けることができ、非常に攻撃力が高かった。
ネットプレイを得意とする選手は片手打ちバックハンドが多いが、彼は両手打ちながらネットにも積極的な選手だった。当時のプレイ映像を見るとスライスも器用にこなしていたようである。プレイスタイル的には意外なほどオールラウンドな選手だが、唯一サーブだけは当時のラケット性能を考慮しても貧弱だったようだ。」

(※1982年(この本の出版年)までのウィンブルドンの成績抜粋)
「ウィンブルドン男子シングルス優勝2回(1974年、1982年)」


(※2)ネメシスについて↓
ネメシスはどの文献にも「ギリシャ神話」の女神とありますが、「ローマ神話」にも似た神がいるとのこと(↓より)でclassicalの訳は「ギリシャ・ローマの」にしました(というかclassicalの意味は古典や「ギリシャ・ローマの」で、ギリシャと特定していないので><)

ネメシスについて詳しいページ(コトバンクとウィキ以外で)↓
http://web.kyoto-inet.or.jp/people/tiakio/antiGM/nemesis.html
http://www.jiten.info/dic/nemesis.html
https://ameblo.jp/kaigairyokousuki/entry-10272088526.html

ギリシャ神話のネメシスは一般に「人間の思い上がりに対する神の怒りと罰とを擬人化した女神(@コトバンク(大辞林 第三版))」なのですが、この一番下のページによると「ネメシス」は「テュケー(勝手気ままな幸運の女神)」と関係のある役割で、天罰だけではなく(勤勉なのに幸運が与えられていない人間に)幸運も与えるとのこと。(ただし、一番上のページではテュケーとネメシスが同一と見なされているようです)

関連:hubris
hubris:過度の自負,自信過剰;傲慢,不遜。 (ギリシア悲劇で)神々に対する思い上がり,挑戦:その報いとして天罰を受ける. (また hybris)(@goo辞書(ランダムハウス英和大辞典))
(https://arare39.exblog.jp/27903046/)

(※)参考
nemesis:(@goo辞書(小学館ランダムハウス英和大辞典))
[名詞] (pl. -ses[-sìːz])
1 征服[達成,到達]できないもの
The performance test proved to be my nemesis.
その作業検査は私の手に負えないことが分かった.
2 勝てない敵,かなわない相手.
3 ((N-)) 〔ギリシア神話〕 ネメシス:因果応報・復讐の女神
play the nemesis復讐する.
4 懲罰を課す人[もの];報復する人[もの];懲罰を課す[報復をする]こと(retribution).
5 必然的な[避けられない]結果,応報,天罰,当然の報い
His self-destruction is the nemesis of irrationality.
彼の自滅は無分別による当然の結果だ.
6 ((N-)) 〔天文〕 ネメシス:太陽の仮説上の伴星で,地球大気の擾乱の原因となるとされる.

(こちらも参考になります↓)
http://d.hatena.ne.jp/A30/20180214/1518582967
田邉祐司ゼミ 常時英心:言葉の森から

http://eigo-kobako.blog.so-net.ne.jp/2010-03-18
上級英語への道
nemesis の隠れたニュアンスとサブカルチャー的談義
「「最大の敵」であると同時に、どこかしら「似たもの同士」という場合がある」

by arare39 | 2018-06-03 00:12 | 英語 | Comments(0)

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